「せっかくおしゃれでUIにこだわったECサイトを制作したのに商品が全然売れない…」そんな状態になったらもったいないですよね。
いくらECサイトにこだわりを持ったところで、商品自体の魅せ方が悪いとユーザーの購買意欲はそそられません!
今回のブログでは、あまり商品写真の撮影に慣れていない方でもユーザーの興味を引く商品写真が撮れるように、商品画像を撮影するポイントや加工するときのポイントなどをわかりやすく解説します!
目次
ECサイトは商品画像がとても重要
ECサイトのデメリットとして、実際の商品を手に取ってみることができないという点があります。
そのデメリットをカバーするべく、以下のポイントからECサイトにとって商品画像がとても重要ということがわかります。
伝達量がテキストより多い
テキストで表すよりも画像で見せたほうが、商品の見た目や雰囲気がより伝わります。
画像では伝わらない正確なサイズや見えない部分はテキストでしっかり記載しておく必要がありますが、大まかなデザインや色味、サイズ感などは画像で見たほうが情報の伝達量が多いですよね。
そもそも商品の詳細ページに説明文がずらずら書かれていても、購入することが確定していない限りすべて読む気にはなれませんよね…
文字をすべて読むのは手間に感じてしまうため、購入せずにページを離脱されてしまう可能性が高いです。
そのため、ある程度の情報は画像で伝えたほうがユーザーの検討する時間が増え、購入に繋がりやすくなります!
使用イメージが湧きやすい
商品単体の写真の他に、実際に使用している様子の写真も載せることでユーザー側で使用する際のイメージが湧きやすくなります。
特に、あまり日常生活で見かけたことのないものや、個性的なデザインのものは使用イメージが湧きづらいのでより効果的です!
参考画像:SARARTH (サラース) PURE SILVER 999
バリエーションの違いがわかりやすい
一つの商品に色やサイズ等のバリエーションが豊富な場合は、画像で見た方が違いがわかりやすいため比較しやすいです。
参考画像:波佐見焼のOEM オンラインショップ|アイユー(aiyu)
競合と比較しやすい
競合と比較するときに文字の情報だけだと、すぐに違いを認識しづらいので比較が難しいですよね。
その点、画像であれば一目で違いがわかるので簡単に比較することができます。
参考画像:【楽天市場】Shopping is Entertainment! : インターネット最大級の通信販売、通販オンラインショッピングコミュニティ
また、Amazonや楽天市場などのモール型のECサイトに出品する場合は、同じ一覧ページ内で競合の商品と並ぶことになるので、よりユーザーに比較されやすくなります。
モール型とは
Amazon、楽天市場などの通販サイトの中にショップを出店する方法です。1つのサイトの中に、複数のお店が出店しています。
引用元:ECサイトとネットショップの違いを解説!
売れる商品画像の特徴
ECサイトにおける商品画像の重要性について説明しましたが、ただ画像を載せておけばいいというわけではありません。
比較したときには商品写真が魅力的な方により惹かれますし、単体で見ているときでも写真の印象が良いほうが欲しくなってしまうものですよね。
では、どういう商品画像が売れやすいのでしょうか?
情報が充実している
画像は一枚だけ載せるよりもいろんなアングルから撮影した画像が複数枚ある方が、よりユーザーによって商品の理解度が上がり購入に踏み切りやすくなります。
もし、こだわりのあるユーザーであれば、自分の確認したい部分の画像がなければ購入に至ることは難しいでしょう。
ECサイトでは実際に手に取って確認ができない分、画像で多くの情報を伝える必要があります。
参考画像:IKEAオンラインストア【公式】|家具・インテリア雑貨通販
画像クオリティが高い
これは撮影や編集技術の問題になりますが、画像自体のクオリティは当然高いほうがいいです。
ピントが合っていなかったり、アングルがいまいちだったりするとあまり見る気になりませんし、写真がちゃんとしていないと商品自体にも不信感を抱かれる可能性があります。
なので、商品がきれいに見えるクオリティの高い画像を使用しましょう!
参考画像:MEDULLA(メデュラ) | パーソナライズシャンプー&リペア
質感や色味などが分かりやすい
実際に触ることができないので、画像のみで質感や色味を十分に伝える必要があります。
特に洋服やバッグなどの布や革でできているものや、肌に触れるようなものは、質感を気にするユーザーが多いです。
質感や色味が十分に伝わらないと、購入に至らなかったり、購入後のクレームにつながる可能性があります。
なので、質感が伝わりやすいように表面のアップの画像を掲載したり、色味が実際と変わらないように撮影時のライティングには注意しましょう。
参考画像:45R(フォーティファイブ・アール)公式サイト・オンラインストア
統一感がある
同じメーカーの商品で見比べるときは、構図・アングルが同じだったり、画像の明るさや背景色に統一感があったほうが、一覧で見たときに違いがとてもわかりやすくなります!
特に色のバリエーションがあるものや少しだけ形が違うものなどは、特徴が違う部分以外の条件を合わせた画像にするのが効果的です。
もし後々商品が増えて、別日に商品撮影を行う際は同じにしようとしても構図が少しずれてしまったり、ライティングの影響で色味が違ってしまうこともあると思います。
なので、統一させる構図を決めたら撮影条件を細かく記録しておくことをお勧めします!
参考画像:【公式】株式会社八百彦本店 名古屋で創業300余年。仕出し弁当、宅配弁当をお届けいたします。
商品画像を撮影するポイント
どういう商品が売れるのか分かったところで、その「売れる商品画像」を撮影するためにはどのようなことに気を付ける必要があるかポイントをご紹介します。
写真を撮る際の基本的な確認事項を意識する
写真を撮影すること自体に慣れていない場合は、まず写真撮影の基本的な注意点を確認しておきましょう。
特に以下の内容は要注意です。
ピントが合っているか
ピントが合っていないと、はっきり商品が見れなくなってしまいます。
白飛びしていないか
光が強すぎると写真の一部が白くなりすぎてしまい、何も見えなくなってしまいます。
水平・垂直が保てているか
水平・垂直がとれていないと、写真に違和感が出たり、水平に加工した際の描画面積が狭くなってしまいます。
商品に傷や汚れがないか
商品写真に傷や汚れがあると、ユーザーの不信感につながります。
たくさん撮影しておく
枚数が多い方が、加工しやすいデータを見つけやすくなります。
上記のことに気を付けながら、撮影後に撮り直しが必要にならないように、撮影したデータはこまめに見え返すようにしましょう。
光を上手く調整する
商品写真の光をうまく調整することで実際の商品の色味や質感がわかりやすくなります。
光を当てるには自然光か専用のライトを当てる方法があります。
それぞれメリット・デメリットがあるので、どちらの撮影方法がいいかポイントも踏まえてご紹介します。
自然光
ライティングでおすすめなのは自然光です。
ライトを使用するとそのライトの色味に多少寄ってしまうことがありますが、自然光であればより実際の商品の色味や雰囲気を出すことができます。
ポイント
撮影時間は午前中
自然で光が柔らかいため
撮影場所は窓の近く
光が入りやすく、調整しやすいため
室内の照明は消す
光が混ざってしまったり、きれいな影が出にくくなるため
光の調整は白いレースやレフ板
白いレースで光を和らげたり、レフ板を使って加減のコントロールをする
参考画像:COSS – 公式オンラインストア – COSS 公式オンラインストア
ライト
自然光だと撮影時間が制限されたり、天候や季節によって差が出てしまうため調整が難しいです。
なので統一感を出すために安定して撮影したい場合は、専用のライトを使用するのもよいでしょう。
ポイント
撮影場所は自然光の入らない場所
光が混ざってしまったり、きれいな影が出にくくなるため
商品の左斜め45度の角度で光が当たることを意識
立体感を表現できる光を作ることができるため
最初のうちはLEDがおすすめ
実際に目で確認しながらセッティングできるので、簡単に調節できるため
参考画像:YOAN(ユアン)ONLINE SHOP|うるおう角質ケア、誕生。
ライトは光の硬さ・柔らかさや位置を自由に調整することができるため、少し難しいですがより質感を表現しやすくもあります。
以下のブログで、商品撮影においてどのようにすると、より質感が表現できるのかを説明しているので、質感にこだわりたい商品の撮影を行う際はぜひ参考にしてください。
商品撮影におけるライトの光の硬さ 柔らかさと位置の違いによる質感の表現について(2)
【注意点】加工頼りの撮影はNG
自然な仕上がりにならなかったり、実物の色味や質感から離れてしまう可能性があるため、最初から加工を頼りに適当に撮影するのはやめましょう。
商品写真と実物の雰囲気が違うと、最悪クレームにつながることも…。
背景や小物を使った演出
モールのガイドラインによると、基本的に商品画像の背景は白を基調としたものが推奨されていることが多いです。
ですが、それだけだと単調になり、商品のイメージが伝わり切らないこともあります。
そこで、背景を工夫したり小物を使用することで、華やかさや日常的な使用イメージを印象付けることができます。
おすすめの小物
どういった小物が良いかわからない場合は、以下を参考に用意するとよいでしょう。
背景シート
白一色ではなく、大理石柄や木目が入っているものを使用したり、紙の質感を変えることによってによって印象を変えることができます。
参考画像:水縞花などの植物
華やかさを演出することができます。使いまわせるように造花を用意するのがおすすめです。
参考画像:ナプラ公式サイトその商品に関連するもの
商品が食品であれば食器やカトラリーを並べるなど、その商品の使用イメージが湧くものをおくとよいでしょう。
参考画像:粥粥好日 | アジアを味わう、新感覚お粥。|AJI MALL 味の素 公式オンラインショップ
【注意点】小物はあくまでワンポイント
メインはあくまで商品なので、目立つものを置いたり、小物の数が多すぎてしまうとごちゃごちゃした印象になり逆効果です。
商品を引き立たせるようなものを、適度な数で使用するようにしましょう。
構図やアングルに気をつける
メイン画像は正面から撮るのが良いですが、2枚目以降の画像では構図やアングルに気を付けて撮影しましょう。
そうすることで、より商品の雰囲気が伝わりやすくなります。
構図
構図は主に「日の丸構図」「三分割構図」「対角線構図」があります。
日の丸構図
画像の中心に商品を配置する構図。メイン画像におすすめです。
三分割構図
画像を3×3で分割し、線が交差する4点のうちのどこかに商品を配置する構図。バランスが良く、安心感があります。
対角線構図
画像の対角線上に商品を配置する構図。角度を調整することで奥行きが表現できます。
アングル
撮影時のアングルは主に「ハイアングル」「水平アングル」「ローアングル」があります。
ハイアングル
商品を上から見下ろすような角度で撮影するアングル。商品全体を俯瞰してみることができます。
水平アングル
商品とカメラを水平にして撮影するアングル。商品のサイズ感が伝わりやすいです。
ローアングル
商品を下から見上げるような角度で撮影するアングル。迫力のある写真になります。
バリエーションを多く
商品画像のバリエーションが少ないとユーザーの気になるポイントが画像で確認できず、購入をためらってしまう原因になります。
なのでなるべく、商品の全体を見られるように角度を変えながら撮影したり、商品のポイントとなる部分をアップで撮影したりするのが良いでしょう!
また、様々なシチュエーションで使用できるような商品であれば、そのシチュエーションごとの画像も用意しておくと、ユーザーの使用イメージが湧きやすくなります。
参考画像:moln | 鞄のようなスーツケース
外注する場合の注意点
もし、いい写真が撮れるか不安だったり、カメラなどの機材がない場合は、プロのカメラマンに撮影を依頼するのが良いでしょう。
プロのカメラマンに依頼すれば、写真のクオリティが高いのはもちろん、スピーディーに多くの商品を撮影することができます。
なので、予算に余裕がある場合はプロに外注するのがおすすめです。
ただし、外注するのもメリットだけではありません。
以下の内容に注意して、外注するか自社で撮影するかどうか決めましょう。
外注コストがかかる
外注するには当然ある程度の費用が掛かります。継続的に依頼するとなると結構なコストになるかもしれません。
急ぎの撮影が難しい
もしすぐに商品の画像が欲しいとなっても、外注先の予定によってはすぐの撮影は難しいです。
ちょっとした撮り直しも都度依頼が必要
一枚だけ撮り直したいと思っても、他の写真とクオリティを合わせるためには都度外注する必要があります。
上記を踏まえた自社で撮影するメリットとしては、思い立ったときにすぐ撮影できるので、より良い商品画像の比較検討がしやすいということがあります。
商品画像を作成加工する際のポイント
撮影後の写真をそのままサイトに乗せるよりも、ひと手間を加えたほうがよりユーザーの印象に残る画像になります。
ですが、やりすぎてしまうのも逆効果になってしまいます。
では、どういう加工をすればいいのか、商品画像加工のポイントをご紹介します。
統一感を出す
ECサイトに出す商品のメイン画像や側面、内部の画像は統一感を持たせるとよいでしょう。
画像に統一感がないと商品にバリエーションがある場合に情報がごちゃごちゃしてしまい比較がしづらいですが、画像に統一感を持たせることで違う部分が一目でわかるので、比較がしやすくなります。
参考画像:クランド(KURAND)|クラフト酒のお店
また、ECサイト、ECモールのショップ内の統一感が出ることで、ブランドイメージの向上にもつながります。
以下のようにすると統一感が出やすくなります。
商品の大きさを揃える
大きさの異なる商品でも、余白を揃えることで統一感がでます。
背景色を揃える
モールのガイドラインでも基本は白とされているところが多いので、白を使用するのがおすすめです。
色味や明るさを揃える
撮影条件が少し違ってしまった場合は、色味や明るさが同じになるように調整しましょう。
商品の特徴がわかるテキストを入れる
商品のスペックやサイズなど、画像を見ただけでは伝わらない情報は、テキストで入れることで特徴をわかりやすく伝えることができます。
参考画像:kiki – 季節香る、和のチョコレート
文字の配置やフォント、文字色は商品の画像に馴染むようなものを選びましょう。
自社ECサイトがある場合はサイトのデザインに合わせると、よりサイト全体に統一感が出ます!
ですが、画像のメインはあくまでも商品なので、商品より目立ってしまったり、文字が多すぎて画像内がごちゃごちゃしてしまうことは避けるようにしましょう。
商品が引き立つようにバランス良く配置することがポイントです。
また、ECモールによっては文字の占有率が指定されている場合があるため、必ず確認しておきましょう。
シンプルに伝わるデザインに
文字が多すぎてしまったり、バナーのような情報が多い派手な画像にしてしまうと、一番伝えたい情報がユーザーに伝わらなくなる可能性があります。
商品画像には余計な装飾は付けずに、商品の見た目やスペックなどの欲しい情報が一目でわかるようなシンプルな画像にしましょう。
参考画像:Patisserie KINSEIDO | 栃木県那須塩原市の洋菓子店
トリミング 、サイズ調整
商品をちょうどよいサイズ・余白感で表示するためにトリミングを行います。
各ECモールにはそれぞれ推奨サイズがあるので必ず確認して、適切なサイズに調整しましょう。
トリミング、リサイズの注意点として、画質を損なわないようにすることが大切です。
高解像度の画像を用意したり、画像の質を落とさないように気を付けて編集する必要があります。
商品画像をどのぐらいで表示するのが良いかは商品画像の適切なサイズでご説明します。
ECモールのガイドラインは必ず確認する
ECモールに商品を出品する際は各モールのガイドラインを遵守する必要があります。
もしガイドラインに反してしまうと、ペナルティが課せられる場合があるので必ず確認しておきましょう。
ECモール | ガイドライン |
---|---|
Amazon |
|
楽天市場 |
|
Yahoo! ショッピング |
|
著作権にも注意
著作権に違反すると、権利者とのトラブルに繋がり、販売停止や利用に伴う損害賠償を求められる場合があります。
なので許可のないモデルや著作物の写った画像は使用しないようにしましょう。
また、フリー素材を使用する場合は、その素材が販売目的での使用を許可しているのかを確認するようにしてください。
購入している素材だとしても、利用規約で許可されていない場合があるので、注意が必要です。
商品画像の適切なサイズ
商品サイズは適切なサイズでアップする必要があります。
では、どのぐらいの画像が良いのでしょうか?
大きすぎる画像はNG
サイズが大きい画像だと解像度は高いですが、無駄に容量を取ってしまうためよくありません。
なので、撮影したデータは最適なサイズにリサイズするようにしましょう。
自社のECサイトに掲載する場合は、自由なサイズにできる分、画像のサイズや比率を統一して決めておいた方が良いです。
決め方としてはサイト内の商品画像の表示枠と同じか、その二倍ぐらいのサイズがおすすめです。
どれぐらいが良いかわからなければサイトの制作会社に相談してみるとよいでしょう。
モールに使う画像は、モールの指定サイズに合わせる
ECモールに使用する商品画像は、必ずそのモールの指定サイズに合わせましょう。
大手のECモールだと以下のようなサイズ指定があります。
ECモール | 指定サイズ |
---|---|
Amazon | 縦または横のどちらか長い辺が500ピクセル(最小サイズ) 縦または横のどちらか長い辺が10000ピクセル(最大サイズ) |
楽天市場 | 画像の長辺は1600ピクセル以上 推奨サイズは700px × 700px |
Yahoo! ショッピング | 縦3024ピクセル、横4032ピクセル以内 |
まとめ
売れる商品画像を用意するためにはいろんなポイントに注意する必要があります。
特に、画像のクオリティが高いこと、色味や質感・サイズ感などの情報を充実させること、統一感を出すことを意識しておきましょう。
また、自社のECサイトがある場合は、そのサイトのデザインにも合わせて商品画像の撮影を行うと、ECサイトがよりおしゃれになります。
売れるための特徴はありますが、その商品に合った条件で撮影できるのが一番なので、このブログを参考にしながらより自社製品に合った撮影方法を検討してみてください!
※画像だけでなく、売れるECサイトのデザインについて詳しく知りたい方は以下の記事もご参考ください。