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ECサイトに必要な機能7選と運営効率化におすすめの機能

更新日:2023/10/23


ECサイトとは、商品やサービスを独自に販売するために作成されたウェブサイトのことです。
ECサイトの制作にあたってどういうサイトにしたいのかを色々と検討すると思いますが、必要不可欠な機能や運営を助けてくれる機能、売上アップに貢献する機能などを的確に抑えておけば、質のいいサイトをスムーズに制作することができます。

今回はいまちょうどECサイトを作ろうとしている方や作るか悩んでいる方に向けて、作り始める前に一度さらっと目を通していただきたい、そんな内容です。

ECサイト運営で必要不可欠な機能7選

Amazonや楽天市場、Yahoo! ショッピングといった大手ECサイトを利用したことのある方はたくさんいるかと思います。そこでは一体どのようなサービスが提供されているのか、裏側はどのような仕組みになっているのか、普段は気にも留めていない工夫に目を向けてみましょう。

ユーザー目線で必要不可欠な機能

まずは、ユーザーとして考えてみます。
実際に自分がネットショッピングしているときを思い浮かべてみましょう。

商品情報表示機能

当たり前ですが、商品が無いとショッピングが始まりません。
商品について、文字・画像・動画などで分かりやすく表示する必要があります。

商品名、値段、説明は必須情報でしょう。
商品の種類によっては、成分や素材,アレルギー物質、注意点なども記載する必要があるかもしれません。
ユーザーに商品の魅力が伝わるように、簡潔で魅力的な文章を記載しましょう。

「百聞は一見に如かず」と言うように、画像や動画を駆使した説明はとても有効です。
1枚だけではなく複数の画像を使ったり、紹介動画をアップしたりと、商品に関する視覚的な情報量を増やすことはユーザーの購買意欲に直結します。最近では、商品画像を360°回転させることができるような仕組み(オブジェクトVR)を見かけることもあります。
いずれにせよ、ユーザーが実物をイメージしやすいように商品を見せるのがポイントです。

カート機能

買うかどうか悩んでいる商品をとりあえずカートに入れておくことは、割と多いのではないでしょうか。
そのタイミングで購入しないにしろ、一度カートに入れておけば何を購入するか都度選ぶ必要もなくなるため、とても便利な機能です。

何よりカートを見るたびに気になっている商品が視界に入るので、衝動的に購入してもらえる可能性が上がります。ユーザビリティの向上という面でも、購買意欲の向上という面でも、ECサイトにカート機能は必要不可欠といえるでしょう。

▼実例
(出典:ZOZOTOWN

決済機能

ネット上での商品やデジタルコンテンツの購入には、非常に多岐にわたる支払方法が利用されています。
以下はその代表的なものです。

  • クレジットカード決済

  • コンビニ支払い

  • 代金引換

  • 銀行振込

  • キャリア決済

  • 電子マネー

「クレジットカード決済」が大半を占めており、一見クレジットカード支払いだけ用意すればいいように思えますが、それは間違いです。
決済方法をクレジットカードに制限してしまうと、カードを持っていない中高生や、電子決済に不慣れなシニア層は商品の購入を諦めるしかありません。そうでなくとも、自分が普段使っている決済方法が用意されていないと面倒くさがって別のサイトへ離脱してしまうでしょう。
実際にそういった経験のある方も多いのではないでしょうか?

つまり、決済機能には高い自由度をもたせることが重要です。
そのためにも、上に挙げた代表的な決済方法はある程度網羅しておくとよいでしょう。

これは決済に限った話ではないですが、ECサイトの構築にはいかにユーザーにストレスを与えず、スムーズに購入まで誘導できるかが肝要です。

セキュリティ機能

氏名はもちろんのこと、発送先住所や決済時のクレジットカード情報など、商品の購入には必ず個人情報が必要になります。セキュリティはユーザーが最も気にするポイントといっても過言ではないため、一度問題が発生してしまうだけでユーザーからの評価は大きく低下してしまいます。
対策を施すのはもちろんのことですが、そこで終わるのではなく、サイトの安全性をユーザーに強く明示しなければなりません。

たとえば、入力フォームのあるページにセキュリティに言及する文章を設置したり、「プライバシーポリシー」ページや「個人情報の取り扱いについて」ページを用意したりと、簡単にできることはいくつか考えられます。サイト訪問者を安心させる工夫をしてみましょう。

管理者目線で必要不可欠な機能

次に、サイト運営者の目線に立って考えてみましょう。
コロナ渦を経てEC需要はますます高まっているので、全体としての受注数、アクティブなユーザー数はこれからも拡大していくと思われます。より効率的に管理できるところはすべて自動化してしまいたいところです。

▼配送の流れ
(出典:Amazonニュース| Amazon

在庫管理機能

せっかく注文が成立しても、そもそも商品の在庫がなければ意味がありません。
商品が届くのを楽しみにしているところに「在庫がなかったので届くまで時間がかかります」なんて言われたら、次にまたそのサービスを利用するか怪しいところです。

そのため、納品や出荷で増減が発生するたびに現在の在庫数がいくつなのかを更新し、ECサイト上にリアルタイムで表示させる必要があります。それを正確に担うのがこの機能の役割です。

受注管理機能

ユーザーからの注文情報を受け取って、データベースへと自動で組み込むシステムです。

  • 注文内容

  • 顧客情報

  • 出荷状況

  • 納品プロセス

といった注文から出荷までの一連の情報を紐づけて整理しておき、配送業者への出荷データを受け渡しや注文者へのメール送信・配送状況の伝達に利用します。
人が作業するよりも効率的にかつ高精度で情報を扱うことができるので、発注ミスや誤送を未然に防止でき、ユーザーの満足度も高まります。一度導入してしまえば、人件費の削減にもなるでしょう。

顧客管理機能

氏名や住所をはじめとした個人情報に加えて、それぞれのユーザーの購入履歴やカート内情報といったサイト内での行動履歴を追跡し、一元的に管理するシステムです。
顧客管理の役割は、ただ顧客情報を記録しておくことには留まりません。

商品を購入してもらうには適切なターゲティングが必要です。これまでは顧客全員に同じように情報を提示する「マスマーケティング」が一般的でしたが、近年では顧客ひとりひとりの趣味趣向に合わせた「One to Oneマーケティング」が主流となっています。「One to Oneマーケティング」において重要なのは、正確なレコメンデーションです。
レコメンデーションはその名の通り「おすすめ」のことで、ユーザーが過去に購入した商品や過去に閲覧したページからその人の興味・関心を分析し、そのニーズに合いそうな商品を優先的に画面に表示します。購入してもらえそうな商品だけをはじめから提示しておくことで、よりユーザーの購買意欲を煽り、売り上げにつなげていこうという仕組みです。

運営作業を楽にしてくれる機能

サイトの開設と継続した運営にはそれなりの労力がかかります。ECサイトは他のサイトと比べ、ユーザーとの距離感が非常に近いためなおさらです。
そんな面倒なサイト運営を少しでも楽にするためのTipsがこちらです。

お知らせ投稿機能

ECサイトを運営するうえで、積極的な宣伝は欠かすことができません。新発売品や目玉商品をピックアップして特集したり、お得情報を公開したりとその用途は様々です。お知らせが頻繁に更新されているだけでサイト全体に活発な印象を与えることができ、ユーザーの購買意欲を促す要因にもなり得るでしょう。

そんな頻繁に更新が必要なお知らせを、毎回一から作り出すのはとても非効率的です。実は、ホームページ作成の金字塔であるWordPressや、ECサイトの運用に特化したShopifyにはそれぞれ投稿機能・ブログ機能が備わっているように、Web制作の大手プラットフォームには必ずと言っていいほど記事作成のための機能が搭載されています。(あなたが今見ているこのブログも、文章を打ち込むだけである程度勝手にデザインをつけてくれるようにできています。)
これをうまく活用して、たくさんの記事を効率よく作成できる体制を整えてみましょう。

メルマガ配信機能

お得情報の紹介や限定クーポンの配布などをメール媒体で発信する仕組みです。
サイトの会員登録時に購読するかしないかを選択できるようになっていることが多いので、馴染みのある方も多いかと思います。ライトユーザーはあまりメルマガを必要としていないですが、よくサイトを利用するコアユーザーが登録する可能性は高いです。
その層をより引き込むためにも、こちらから積極的にアプローチをかける価値があります。
拡散力ではSNSに劣りますが、コアな層へ向けてのアプローチに関してはこちらの方が断然優位です。

メルマガで発信する情報は、興味を持ったユーザーが思わず引き込まれてしまいそうになる内容を目指しましょう。セール情報や新着情報といった商品にまつわる内容だけではなく、ユーザーの疑問に答えるQ&A、開発者の声、自社情報など、積極的に発信していきましょう。
商品だけではなく会社自体を好きになってもらえると、売り上げもより良くなります。

FAQ

管理者視点では気に留めないことでも、ユーザーが疑問に思っていること、不便に感じていることは必ず生じます。FAQ機能があれば、そんな疑問をユーザー側から提示してもらえるので便利です。
単純に同じ内容で困っているユーザーの疑問を解消することでユーザーの離脱を防ぐこともできますし、サイトをよりよいものに改善することだってできます。

また、「きちんと対応してくれる」というユーザーからの信頼感にもつながり、より良い関係を築き上げられるでしょう。

チャット機能

近年、チャットボットを導入しているECサイトが増えています。
チャットボットは、AIを利用して自動でユーザーからの問い合わせに対応する仕組みです。
電話やメールでの対応しかできないとユーザーにも管理側にもどうしても手間がかかり、対応が遅れたり、最悪の場合にはユーザ-の離脱に繋がってしまいます。その点チャットボットがあれば簡単な問い合わせなら即座に対応することができ、営業時間外の対応も可能で、オペレーターの人件費削減にもつながります。

特にECサイトは、チャットボットとの親和性が高いサイトであると言えます。

理由は簡単、ユーザーが頻繁にECサイトを利用するのは平日の昼間ではなく、土日や夜間であることが多いためです。有人対応であれば翌日や週明けになってしまう回答をその場で解決してくれるので、ユーザーの離脱率の軽減につながるのはもちろんのこと、何より管理側が余計な心配をせずに済むので楽です。
簡単にチャットボットを導入できるサービスも多いので、自サイトに合ったものを探してみましょう。

EC売上アップに貢献する機能

ここまでは管理していく上での話がメインでしたが、ここからは

「じゃあ、実際にどうしていけば売り上げの向上につながるのか」

という話に入っていこうと思います。
ユーザー満足度の高いECサイトであるかどうかを判断する基準は次の2つ、

  • どれだけ使いやすいか

  • どれだけ購入に誘導できるか

にあります。

ユーザーの使いやすさUP!で売上アップ!

サイトの構造・レイアウトがわかりやすい、あると便利な機能が一通り揃っているといったユーザーから見たサイトの利便性は、売り上げと切っても切れない関係にあります。
どんなに商品が豊富でどんなに商品の質が良くても、それがどんな商品なのか分からなければ、或いはどうやってその商品を探せばいいのか分からなければ、購入までつながることはありません。

商品検索機能

最早あるのは当たり前ですが、問題はその使い勝手の良さです。
ユーザビリティの高い検索機能に必要な要素として、「サジェスト」と「ドリルダウン」の2つがよく挙げられます。

サジェスト

キーワードを何文字か入力したら、それに関連するものを自動で提示してくれるシステムです。
文字の入力を自動で補完してユーザーのストレスを低減するだけでなく、関連性の高い商品を一緒に提示してくれます。
ただキーワードに合致するものを表示させるだけでなく、「似たジャンルのおすすめ商品を、サジェストの下の方にこっそりと付けておく」なんてこともできると、より戦略的に売り上げを増やせるかもしれません。

▼実例
(出典:ZOZOTOWN

ドリルダウン

ドリルダウンとは所謂「絞り込み機能」のことを指します。カテゴリ検索機能などは、よく目にするかもしれません。

商品の数が多ければ多いほど、ドリルダウンの必要性は高まります

そこで如何にドリルダウンの手間を減らすかというのを考えたときに大事になるのが、ファセットカウントの表示です。ファセットカウントとは、この条件で検索したら何件ヒットするかをあらかじめ表示する数字です。よく項目の後ろで()書きされているので、どこかで必ず目にしたことがあるかと思います。

<例> 生活雑貨を扱う場合

  • 文房具 (76)

  • 台所用品 (90)

  • 洗濯用品 (52)

  • 防災グッズ (13)

せっかく絞り込みの条件を決めて検索した後にほとんどヒットしなかったり、何も商品がなかったりしたらそれだけでユーザーのストレスになります。
あらかじめ検索結果がある程度わかっていれば、こういったことも防げるでしょう。

お気に入り機能

「あれもほしい!」「これもほしい!」と思っても、全部買えるほどのお金が手元にあることなんてそうそうありません。
それでもいつか買うために覚えておきたいとき、便利なのがこのお気に入り機能です。
お気に入り登録しておけばいつでも見返すことができますし、買える状況になったタイミングですぐに購入まで進むことができます。

▼実例
(出典:ZOZOTOWN

このお気に入り機能のメリットは、ユーザーだけには留まりません
管理側はお気に入りに保存されている商品データを集め、One to Oneマーケティングのための顧客情報として重宝することができます。顧客情報の主な仕入れ先は、「ユーザーが過去に購入した商品」「過去に閲覧した商品ページ」が主流ですが、「お気に入り登録した商品」にはそれらよりも明確な利点があります。それが以下の2つです。

  • ユーザーがお気に入り登録する商品数は、実際に購入する商品数よりも母数が大きい

  • 閲覧しただけのページより、ユーザーの趣味趣向に沿った商品である可能性が高い

より正確にレコメンデーションするために必要なのは、データの「母数の大きさ」と「個々データの質」です。「お気に入り登録した商品」はまさに、その2つを良いバランスで兼ね備えている貴重なデータと言えるでしょう。

閲覧履歴機能

あなたがショッピングしているときのことを思い浮かべてみましょう。
魅力的な商品ばかりが所狭しと並んでいるので、あれもいい、これもいいと次から次へと目移りしてしまいます。長らくネットサーフィンして色々と見まわった後にふと「やっぱりあれが買いたい」と思ったとき、もし閲覧履歴が残っていなければどうでしょうか。前に見たページに戻りたいと思ってもすぐに戻ることは難しいでしょう。いくら探し回っても二度と見つからないかもしれません。

このように、ECサイトは他のサイトと比べてページの移り変わりが非常に激しいという特徴があります。
先ほど紹介した「お気に入り機能」や「カート機能」を用意した方がいい理由もこのためです。

閲覧履歴といっても、ただ商品の名前を表示するだけでは不十分です。
ユーザーはすべての商品名をきちんと覚えているわけではないので、商品名だけでは見逃してしまうかもしれません。
そこで有用なのが商品画像です。
名前は覚えていなくとも見た目は覚えているなんてことは往々にしてあります。画像を中心にレイアウトを工夫すればより使い勝手のいい閲覧履歴を作ることができ、ユーザビリティを格段に向上できるでしょう。

カテゴリ機能

星の数ほどある商品を、いくつかのグループ別に分類して整理することは大切です。
サイトを構築するうえで、カテゴリ別の商品一覧ページを作ったり、カテゴリ別のランキングを表示したり、はたまた検索の条件にカテゴリを組み込むことで簡単に商品を絞り込みできるようにしたりと、カテゴリがあるだけでコンテンツの幅が大きく広がります。使い勝手のいいサイト作りには欠かせないでしょう。

カテゴリを作ることは管理側にとっても有用です。
カテゴリ別売上額やカテゴリ別購買層といったデータを作ってトレンドを把握し、より多角的にマネジメントできるようにしたり、受注や納品・在庫管理をさらに効率化したりと良いことずくめです。

ユーザーの購買意欲UP!で売上アップ!

特にお目当てのものもなく、なんとなくぼーっと商品を眺めていることもありますよね。
そんなときにユーザーが「買いたい!」と思えるように、こちらから意図的に誘導を仕掛けることもできます。

ランキング機能

売れ筋の商品をランキング形式で紹介し、ユーザーにアピールする機能です。
どうやら特に日本人はランキング好きで、流行りのもの・おすすめされたものについつい流されてしまう傾向があるようです。
(実際にランキングを掲載するだけで売り上げが向上した、とのデータもあるとかないとか。)

ランキングに載るということは他の人もよく購入しているということ、つまり良い商品であることの裏付けでもあるので、安心して購入に踏み切ることができます。
購入する際の心理的なハードルを下げることもまた、購買意欲UPに繋がっています。

メリットはこれに限りません。
ランキングを使えばこちら側が前もって商品の選択肢を絞って提示できるため、ユーザーが山のような商品の中で一から自力で探し出さずとも商品にたどり着くことができます。ユーザーの検索の手間が減ることで、より満足度の高いサイトとなるでしょう。総合ランキングに加えて複数のジャンル別ランキングがあると、さらにユーザーに寄り添った仕組みになります。

おすすめ商品機能

管理者側が売り出したい商品や新発売商品、期間限定品、などをピックアップして表示する機能です。
サイトのトップページなど目に付きやすい場所に表示させることで、ユーザーに積極的に見つけてもらうことを目的としています。
ランキング機能と似たような役割ですが、こちらは実際の売れ筋に関係なく、管理者側が売り出したい商品を前面に押し出せるという点で大きく役割が異なります。ある種、広告に近い形ともいえますね。

▼実例
(出典:ZOZOTOWN

たとえばZOZOTOWNではクーポンの割引対象商品をおすすめに挙げており、よりユーザーの購買意欲を後押しするようにしていますね。

レビュー機能

実際の商品を手に取ることができないというECサイトの特性上、生のユーザーの声をそのまま取り入れることは重要です。
実際に商品を手にしたユーザーからの評価は、購入の後押しに直結するほどに強い効果を持っています。
また、ありのままを包み隠さずに公開しているように見えるので、ユーザーからのサイト全体の信頼感にも繋がります。

大手ECサイトにも必ずと言っていいほど導入されており、その効果はお墨付きです。荒らし対策などで多少の手間が必要になりますが、取り入れる価値は十分にあります。

ポイント機能

継続して売り上げを伸ばすためには、一度きりの買い物では意味がありません。
一度でもサイトを利用したユーザーを、長い期間つなぎ止めておく必要があります。

ポイント機能の導入は、それを実現する最も簡単な方法です。
溜まったポイントを使わなくても実際にはプラマイゼロですが、どこか無駄にした気分になりますよね。使わないまま放っておくくらいなら、どうせなら全部使いきっておきたいものです。

その心理を利用します。
「ポイ活」という言葉ができるくらいにはポイントに目敏い日本人です。今の時代、やらない手はありません。

クーポン機能

定期的にクーポンを発行するのも、購買意欲UPへとつながる一手です。

たとえば「期間限定15% OFFクーポン!! 」のように期間限定クーポンを用意して購買意欲を煽ったり、「購入時のポイント2倍クーポン!! 」のようにポイント機能と掛け合わせたクーポンを発行してお得感を漂わせたりと、やり方はいくらでもあります。

お得感を如何に演出できるかがカギです。

SNS連携機能

宣伝効果において、X(旧Twitter)やInstagramといったSNSに勝るものはありません
最新情報やお得情報、限定クーポンの配布といった発信をECサイト上だけではなくSNSでも積極的に行うことによって、より多くの人の目に触れさせることができます。
時には、こちら側から何もせずともSNSユーザーが拡散してくれることもあります。

特定のユーザーに対して強くアプローチをかけるメルマガとは対照的に、より多くのユーザーに素早く広範囲へアプローチできるのが最大の特徴です。

ECサイトに必要なページ

ここからは、実際にECサイトを構築していくうえで必要なページについて1つずつ確認していきます。
実際に作り始めてみるとページ構成に悩むことは多いかと思うので、ぜひ参考にしてみてください!

絶対に必要なページ

まずは、ECサイトに必要不可欠なページについて順に見ていきましょう。

商品ページ

商品名・商品画像・説明など、それぞれの商品に必要な情報を掲載するために個別に用意するページです。ECサイトのメインコンテンツなので、ごちゃごちゃしていない綺麗なページであること必要な機能が抜け漏れなくすべて備わっていることがとても大切です。

レイアウト

ECサイト上でのショッピングは実際に商品を手に取って吟味することができないため、画面に表示できる情報だけで如何にユーザーに商品の魅力をアピールするかがカギとなります。

そのためには、やはり商品の画像をふんだんに使うことです。
いくら文章で細かく説明したところで、その商品の魅力を完璧に説明しきることはできません。商品の画像を中心に据えて、思わず購入したくなるような魅力のあるページ作りを心掛けましょう。

▼実例
(出典:北欧風ソファ| ニトリ

例えばニトリのECサイトでは、一つの商品を色々な角度からとってギャラリーにして表示させていますね。
ソファを買うにあたって大事な「質感」がわかる画像があるなど、ユーザーの心理に寄り添った工夫がされています。画像の周りには値段や「カートに入れる」ボタンなど、商品の購入に直結する情報が並べられています。また下にスクロールしていけば、商品説明や商品Q&A・レビューといった商品の詳しい情報が掲載されており、そのさらに下にはレコメンド・検索機能というように構成されています。

インパクトの強い情報を上段、興味を持った人が欲しい情報を中段、その他の情報を下段に並べていくことで、とても簡単に自然な導線を作り出すことができます。

良いデザインレイアウトは、見ている人の視線誘導の役割をもっています

ここを軽視してしまうと、折角のユーザーを逃してしまうことにもなりかねません。

ECサイトのデザインについて詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事もご覧ください!
【売れる!】ECサイトのデザインとUI/UXを考慮した設計

必要な機能

商品ページは、ただ商品を紹介するだけではありません。最終的に商品を購入してもらわなければ意味がないので、そのページからスムーズに決済まで辿り着くような作りを意識しましょう。

これまでに紹介してきたこれらの機能が揃っているのは最低限のこと、自サイトに合った独自のシステムを考えてみるのもいいかもしれません。

カートページ

こちらで紹介したカート機能の、その中身を閲覧することができるページです。
カート内の商品のリストや金額を表示するのはもちろんのこと、複数商品を選択したときの合計金額や使用可能なポイントをを表示させたり、最短配送予定日を表示させたりと、購入にあたって必要な情報が整理されていると非常に使い勝手のいいページになります。
また、「在庫2点」といったように残りの在庫数を表示しておくと、ユーザーの購入を後押しすることができるかもしれません。

カートページで最も大事なことは、
如何にスムーズに決済ページに誘導できるか(レジへ進むボタンを押させるか)です。

「おすすめ商品のレコメンド」や「購入時に不要なメニュー表示」といった雑多な情報は時にはユーザーの注意を逸らしてしまうこともあります。画面のレイアウトや、ユーザーがサイトを見ているのはPCかスマホかといった点に気を配り、必要な情報だけを載せるようにしましょう。

決済ページ

どの方法で支払いするか・ポイントを支払いに使うかといった決済方法、配送先住所や配送日・連絡先といった配送情報を、実際の決済前に最後に確認するページです。Amazonや楽天市場といった大規模なECサイトで出店する場合にはプラットフォーム側が決済機能を用意してくれますが、自社開発するECサイトの場合はこれを自前で用意する必要があります。

オリジナルの決済システムを自作することもできますが、セキュリティ面でのリスクが非常に大きいため極力控えましょう。

ほとんどの場合ではクレジットカード決済会社と契約し、決済会社が用意したプログラムを自サイト内に埋め込む「トークン型」や、購入申し込み後に決済会社のクレジットカード情報入力ページに自動転送させる「画面遷移型」といったシステムを用いることとなります。これらの場合では決済会社がクレジットカード情報を管理してくれるため、セキュリティリスクをかなり低く抑えることができます。コストやセキュリティ強度を加味して、見合った会社を選びましょう。

『特定商取引法に基づく表記』ページ

特定商取引法とは
特定商取引法は、事業者による違法・悪質な勧誘行為等を防止し、消費者の利益を守ることを目的とする法律です。
引用元:特定商取引法ガイド|消費者庁

特定商取引法(特商法)は、連鎖販売取引(マルチ商法)や訪問販売・電話勧誘といった無理な販促行為による販売元とユーザーとのトラブルを防ぐために定められました。インターネット上での商品販売はこの法律の「通信販売」の項目に該当するため、特定商取引法の規定に則った商品販売が定められています。

『特定商取引法に基づく表記』ページは、これに従った情報開示をするためのページです。
ECサイトでは一般的に、以下の情報をページ上に表記します。

  • 事業者の氏名

  • 事業者の住所、電話番号

  • 販売価格

  • 支払い方法

  • 支払い時期・商品の引渡時期

  • 返品・交換(クーリング・オフ)に関する情報

  • その他、商品に必要な情報

商品販売の形態がどんどん拡大されていくにつれて、特商法はこれまで何度も改正されてきました。
ECサイトに関する最近の大きな改正としては2022年6月、消費者が注文を確定する直前に表示される画面(最終確認画面)において、各契約事項を原則表示することが義務化されたことが挙げられます。


(引用:消費者庁

不要なトラブルを避けるためにも、最新の法改正には常に注意を払っておきましょう

利用規約・プライバシーポリシーページ

商品の売り上げには直接関係せずとも、これらのページは必ず用意しておかなければなりません。

利用規約

モノの売買が発生する以上、ユーザーとの間に何らかのトラブルが発生するのを避けて通ることはできません。利用規約はそのトラブルをあらかじめ避けるために用意する、ある種の「契約書」のようなものです。利用者の多いウェブサービスでは一対一で契約を結ぶことは非現実的であるため、その代替としてこの形で契約を定めています。
必ず掲げなければならないという義務は法律にありませんが、あらかじめきちんと明文化しておくことで、何かしらのトラブルになった際にこちら側の対応が正しかったことを示す根拠として挙げることができます。無駄なリスクを背負うよりも、最初から作っておいた方が無難です。

利用規約として明示しておく内容としては、提供するサービスの詳細・その利用方法・解約の手順・違反行為の対象とその処罰などが挙げられます。特に個人情報を取り扱うECサイトでは、後述のプライバシーポリシー同様に、ユーザーに対しての明確な言及と配慮が求められます。

プライバシーポリシー

こちらでも少し触れたように、個人情報を取り扱う以上なくてはならないページです。こちらも「利用規約」同様に必ず定めなければならないという義務はありませんが、個人情報保護法では個人情報の利用目的を公表する、または本人に伝えることが義務付けられているため、実質的な義務のようになっています。
プライバシーポリシーには、個人情報として扱う情報の定義やその取得方法・管理体制・利用目的、利用者からの開示請求についてなど、個人情報の取り扱いにまつわる様々な事柄を記載しなければなりません。しかも、個人情報保護法が改正される度にそれに則って改変する必要があります。有事のために、自分で作るよりも行政書士や弁護士などに依頼して作成した方がよいでしょう。

また、「プライバシーポリシー」ページがあるだけでユーザーの安心につながります。
自分の個人情報がどう扱われるかわからないサイトを利用しようとは思いません。自社やサイトの潔白さをアピールするためにも、必ず作成しておくと良いでしょう。

ほとんどのECサイトで必要なページ

たとえ無くてもなんとかなりますが、余程のことがない限り用意しておいた方が良いページです。
一通り確認していきましょう。

お問い合わせページ

ホームページ上にお問い合わせフォームがあれば、ユーザーは気軽に管理者ヘ連絡ことができます。連絡の為にわざわざ画面を閉じる必要もありませんし、電話やメールといった他媒体では尻込みしてしまう場合でも「ちょっとしたフォームからであれば…」と行動に移しやすいです。

このページから送られてきた内容は個別に対応するも良し、「よくある質問」のひとつとして掲載するのも良し。悪意のあるユーザーやBOTの標的にならないようにスパム対策は必須ですが、それさえしてしまえば導入するメリットは大いにあるでしょう。

会員情報ページ

商品の購入にはユーザーの住所やクレジットカード情報といった個人情報が欠かせないため、実際に購入に移る前にあらかじめユーザーの情報を登録しておく必要があります。ほとんどのECサイトで商品の購入にはサイト会員登録してあることが必須で、その一環として各情報を入力してもらうという構図になるので、会員情報もとい個人情報の変更や再設定をするためのページは必ずなくてはなりません。

セキュリティを設定せずにアカウントを無断使用され、「頼んだ覚えのないものが最近よく届く」くらいならまだしも、「乗っ取られて高額請求された!」なんてことにもなりかねないので、パスワード認証をはじめとしたセキュリティ設定ができるようにするのは必須です。また、注文履歴や閲覧履歴、残高・ポイントの確認といったサイト内で使う情報を、いつでも本人が閲覧できるようにしておく必要もあります。

それだけには留まらず、ユーザー登録してからの期間やこれまでの購入額に応じてステップアップする、会員ランク制のような機能をこのページに用意してみるのも良いかもしれません。よりお得な特典や割引など、ユーザーの購買意欲につながる工夫を施すことができるでしょう。

支払いページ

メインで使う支払方法の選択・クレジットカード情報の登録や変更といった、決済に関する情報を設定するページです。ECサイトは様々な決済方法を用意しておく必要があるため、このページはもはや必須といえます。

過去に購入した商品の決済履歴・請求書が確認できるようにするなどすると、より便利になるかもしれません。

配送情報ページ

これはAmazonをはじめとした大手ECサイトや、佐川急便・ヤマト運輸といった運送会社でよく見られます。購入手続きから配送完了までの間を、注文済み/出荷中/配達店到着/配達中といったステータスで細分化しておき、商品が今どの行程にいるのかを追跡・表示するシステムです。
シンプルなシステムですが、この機能があるだけで商品が届くまでの間ユーザーに余計な心配を与えなくて済みます。ユーザーからの信頼感はECサイトを運営するうえで最も重要なことのひとつです。ぜひ、導入を検討してみてください。

EC機能開発とクラウドサービス

ビッグデータを扱うことの多いECサイトでは、クラウドサービスの利用が不可欠になりつつあります。
名前は聞いたことがあっても馴染みのない方はまだまだ多いかと思うので、それぞれ簡単に説明していきます。

ビッグデータとは

元々の顧客情報といえば氏名・住所・クレジットカード情報といった個人情報に限られていましたが、今やそれは、サイト内でのユーザーの閲覧履歴や注文履歴といった行動の追跡・それを基に解析したユーザーの趣味趣向など、より多角的で、より繊細なものへと変貌を遂げています。いわゆるビッグデータと呼ばれるものです。

ビッグデータは単に量が多いだけではなく、非常に多岐にわたる種類のデータが含まれ、かつ常に生成されては記録されるを繰り返すリアルタイム性のあるデータを指します。顧客情報はまさにそれにあたりますね。
ビッグデータはその量の大きさゆえに管理が難しいうえに、どういった用途に使えるのか分かっていなかったため、これまではほとんど見向きもされていませんでした。しかしITの進歩によって大きなデータの保存が可能になったこと、解析技術が向上したことにより、マーケティングに非常に役立つデータとして一躍脚光を浴びることとなりました。

これまでのデータ管理はアプリケーションやプラットフォームを自分のPC上にインストールし、そのPC内で管理を行うという形が主流でした。しかしもちろんのこと、それではPCのスペックがよほど高くない限り保存できるデータ量に限界があります。とてもじゃありませんが、IT関連でない中小企業が自社システムだけでビッグデータを扱うには無理があります。

クラウドとは

そんな状況を打破したのがクラウドの普及です。

何かしらのWebサービス・アプリケーションを利用したいとき、これまでは自分の手元のPC内にソフトウェアをインストールすることが必須でした。しかしクラウドを使うことにより、ユーザーはサーバー上に存在するアプリケーションやソフトウェアを、自分の環境へインストールすることなく利用することが可能になりました。この「ネットワークの向こう側にある」サービスの形態を、先の見えない雲に例えて「クラウド」と呼ぶようになりました。ちょっとおしゃれですね。
みなさんの身近なところでいうとOneDriveやDropboxといったストレージアプリ、Gmailなんかもこのクラウドを利用した代表的なサービスです。

Amazonが提供しているAWS(Amazon Web Services)は世界で最も利用されているクラウドサービスとして有名です。AWSではサーバーの立ち上げからWebアプリケーションやホームページの設計、データ保管、機械学習に至るまで、Web開発のありとあらゆることをクラウド上で構築することが可能です。日本政府のクラウドに採用されたことも、一時期大きな話題となりました。
AWSを使ったWebシステムは日に日に増加しているので、今後ますます需要は高まると思われます。

クラウドEC

さて、話が少し脱線してしまいましたが、ECサイトとクラウドにどんな関係があるのか見ていきましょう。
ビッグデータやクラウドといった小難しい言葉が挟まりましたが、要はサーバー上でサイトを構築すればいいだけの話です。

それをお手軽に叶えてくれるが、「クラウドEC」というサービスです。
代表的なクラウドECには「Shopify」・「メルカート」などがあります。一度は名前を聞いたことがあるかもしれません。

ECサイトを作る方法には、カート会社が提供するECプラットフォームをレンタルする「ASP(アプリケーションサービスプロバイダー)」、企業が提供するECサイト構築用のソフトを使う「パッケージ」、完全に自分で一からコードを書く・またはWeb制作会社に開発を丸ごと依頼する「フルスクラッチ」などが挙げられますが、「クラウドEC」はある種これらの良いとこどりをしたものになります。

クラウドECのメリット

  • サーバーが不要

    プラットフォームがクラウド上にあるため、サーバーやソフトウェアを自前で用意する必要がありません。

  • 更新・保守管理が不要

    手動で行わずとも、常に自動で最新の状態に更新されます。特別なセキュリティ対策も不要です。

  • 基本機能とそのカスタマイズ性

    CMS機能・受注管理機能・在庫管理機能・顧客管理機能といったサイトを構築するうえでの根幹の機能から、カート機能・決済機能・メルマガ配信といったユーザーの触れる機能まですべて最初から揃っています。サイトに合わせた機能のカスタマイズも可能です。

クラウドECのデメリット

  • ハイコスト

    初期費用500万円〜、運用は月額数十万円程度の従量課金制です。それなりに資金の余裕がなければ運営できません。

  • 自社管理が不可能

    クラウドECはソースコードが公開されていません。自社独自の機能を設計したい、自社で保守管理したいといった場合には不向きです。

ランニングコストが高いところが多少玉に瑕ではありますが、クラウドECを使えばプログラムに明るくない方であっても気兼ねなく、長期的に安定してECサイトを運用することができます。
何よりシステムの改修、リソースの管理といったところに人員を割かずに済むというのが最大の利点です。従来のECサイトであれば定期的なアップデート、時にはソースコードの改修のためにシステムに詳しい人材が必要でしたが、クラウドECは自動でそれらを担ってくれます。

また「GMOクラウドEC レコメンドAI」のように、レコメンドに特化したシステムを兼ね備えているものもあります。これに限らずクラウドECでは様々なサービスが展開されているので、どれを使うのか選ぶ際にはいろいろと比較して合ったものを見つけましょう。

まとめ

最後までご覧頂きありがとうございました!
ECサイトの仕組みや作りの工夫について、なんとなくでも分かっていただけたならば嬉しいです。

BRISKのブログでは他にもECサイトのデザインや構築の仕方など、多岐にわたってご紹介しています。
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