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WordPressサイト以外から大量の記事を効率的にインポートする方法

更新日:2021/09/28


既存のサイトをCMS化する際にHTMLで書かれた過去記事などをインポートする場面ってありますよね。
件数が二桁くらいなら気合で乗り切れるかも知れませんが、三桁、四桁になると現実的ではありません、、、
そこでPHPを使ってHTMLをWordPressにインポートする方法を紹介します。

HTMLの抜き出し

①HTMLの取得

file_get_contents関数を使うことで、$htmlに指定したURLのHTMLが文字列として入ります。

②特定のHTMLを抜き出し

「preg_match関数」と「preg_match_all関数」を用途に応じて使い分けます。
「preg_match関数」はマッチするものを一つ持ってくる。
「preg_match_all関数」はマッチしたものすべてを持ってくる。

第一引数 : 正規表現を記述する。
第二引数 : パターンマッチの対象となる文字列を指定する。
第三引数 : 配列変数を渡す。パターンマッチに成功した場合はその配列変数に値が格納される。
配列変数は$変数[0]に正規表現の全体が格納され、$変数[1]に「()」でマッチした部分が格納されます。
「()」の数に応じて$変数[2]$変数[3]と追加されていきます。

正規表現の注意点

第一引数にある「正規表現」とは、ある条件にマッチするいつくかの文字列を一つのパターンだけで表す方法です。

リテラル記号

PHPとしての文字列なので「’」か「”」で囲む必要があります。エスケープする機会が少なくなるように選択します。
抜き出す対象のHTMLが属性を「”」で囲んでいるなら「’」を選択するとコードが読みやすくなります。

デリミタ

PHPのpreg系の関数では、パターン文字列自体を何かで挟む必要があります。「/」で囲むことが一般的ですが、パターン内に閉じタグがあるとエスケープする必要が出てきます。PHPでは、両端が同じ文字で挟まれていればデリミタとして認められるので「@」で書くとコードが読みやすくなります。

オプション

デリミタの後ろに記述することで設定できます。
改行混じりの複数行をマッチさせたいときには「sオプション」を使います。
ピリオドが改行にもマッチするようになるので、「.*」で改行またぎにマッチします。
その他オプションはPHP マニュアルをご覧ください。

最短マッチの指定

「?」を使うことで、一番近いものにマッチするようになります。


この正規表現では「<div class=”txt”>」から最初に出てきた「</div>」にマッチして止まってくれます。

HTML抜き出しの例

注意点を踏まえて上記の「タイトル」「会社名」「テキスト1~3」を抜き出すには


このような配列で取得する事ができます。
しかしこのままでは余分な空白や改行を含んだままですので「preg_replace」を使って取り除きます。

詳しくはPHP正規表現の使い方まとめをご覧ください。

WordPressへのインポート

まずはWordPressの関数を使う準備をします。

カスタム投稿に新規追加

カスタム投稿の新規追加に必要なコードは以下のようになります。

カスタムフィールドに抜き出したHTMLを設定する

単体のカスタムフィールドは「update_post_meta」を使って値を設定します。

繰り返しカスタムフィールドの場合は「add_post_meta」を使います。

投稿日時をずらす

「$date」で投稿日時を記事ごとに1分ずつずらしています。投稿日時が重複してしまうと、記事を一覧表示した時の並び順やページネーションがおかしくなることがあるためです。
$formatの「min」の部分を変更する事で時間や秒単位でずらせます。

まとめ

今回はHTMLを取得して、その情報をWordPressで新規記事作成という形式でインポートする手順を紹介しました。
インポートの前に少ない件数でテストをしたり、WordPressのバックアップを取っておくと予期せぬエラーに対応できると思います。
HTML構造が複雑な場合は二回に分けて「preg_match」「preg_match_all」を使うと意外と簡単に抜き出せる時がありました。

また抜き出したHTML情報を、既存の投稿に更新する形式でインポートする事も可能です。
この手順につきましては下記BRISKの過去記事に詳しく書かれているので、こちらをぜひ読んでみてください。
CSVインポート処理の決定版

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