マーケティングに関りのある方ならよく耳にすることがある「ペルソナ」。
「何となく理解はできるけど、それってホントに必要なの?」と思ったことはないでしょうか?
ここでは、ペルソナについての基礎知識から重要性、設計方法についてご紹介いたします。
目次
ペルソナとは?
ペルソナとは、ラテン語で《人。人格。》を意味します。
その意味の通り、製品やサービスを提供する際の仮想人物のことをさします。
実際にはいろいろな人格を持ったユーザーがいますが、ペルソナではその中で最も重要な人物像を具体的に作成したものになります。
また、ペルソナは沢山作ればよいというものではありません。
あまりに多く作りすぎると、方向性にズレが生じてしまう可能性があるので、3パターン程作成するのが良いと考えます。
参考:コトバンク
ペルソナマーケティングの重要性とメリット
実際にご相談いただく際に「ターゲットはどうしましょうか?」と質問した際「30~40代の女性がメインで、あとは老若男女問わず」等のようにざっくりしたターゲット像をお持ちの方が多いです。
もちろん、おおよその意味合いは伝わってきますし、大体の方向性は問題ないと思います。
ですが上記の情報のみだと、それ以上でもそれ以下でもない無難なサイトに仕上がってしまうことが多いと感じます。
WEB制作における、ペルソナの重要性
例えば「子供服のECサイト」で以下のようなペルソナがあるとします。
- 32歳の女性
- 既婚で小学生2年生の子供(女の子)が1人の3人世帯
- 世帯年収640万円
- 平日は近所のおしゃれなレストランで週に3日パートタイムで働いている
- 残りの週2日はリフレッシュのためにヨガスクールに通っている
- Twitter、Instagram、LINEを使用
- 買い物はいろいろな商品を比較し、慎重に購入する派
上記ペルソナをもとに、ユーザーストーリーを作成することが出来ます。
ここでは簡単に割愛させていただきますが、以下のようなストーリーが見えてきます。
「子供のために新しい洋服を購入しようと思い、スマホでいいお店はないかと検索。
商品は気に入ったが、試着感や口コミなどが気になり購入まで至らない。値引きなどがあれば思い切って購入したいと考えている。」
▼ペルソナ作成例
ストーリーをもとに、必要な機能がいくつか見えて来ると思います。
例えば…
- 初めて購入する方へは、敷居を低くするために送料を無料にする。
- ECサイトでInstagramのアカウントを取得し、商品をより見てもらいやすくする。
ハッシュタグを店名につけ、シェアしてもらうことにより他に購入してくれたユーザーの着用写真を見ることが出来る。 - 子供の体系別や身長別に試着した写真や感想を用意し、ユーザーの子供の体系に近い口コミを用意し、購買意欲を高める。
- お気に入り機能を設置し、お値引きが開始されるとユーザーにお知らせが届く。
簡単に機能を4つ上げてみましたが、ペルソナの具体性が高まるほど、本当に必要な機能、不要な機能などが明確になると感じます。
ペルソナ設計の3つのメリット
高確率なコンバージョンの確保
大多数に向けたものではなく、狙ったユーザーに対してアプローチをかけることが可能なため高確率なコンバージョンを狙えます。
スケジュールの短縮
ユーザー像が不明確な場合、初稿でのワイヤーフレームやデザイン提出時にお客様と制作会社で大きなずれが発生してしまう場合がございます。
ペルソナを作成すれば具体的なユーザー像が想像出来るので、必要なページの洗い出しやコンテンツ、デザイン作成をスムーズに行うことが可能です。
その結果、無駄な修正などが少なくなり、時間やコストを抑えられることが出来ます。
サイト全体のクオリティーを高められる
お客様と制作会社での方向性のズレを防ぐことが出来ます。
特に複雑な大規模サイトやECサイトになると、制作が進んでいく中で方向性にズレが生じてしまうことがあります。
具体的なペルソナがあれば、規模が大きくなり制作にかかわる人数が増えた場合でも共通のイメージを持ち、制作に取り組むことが出来ます。
ペルソナの作成方法
上記でも述べましたが、ペルソナは多ければよいというものではありません。
あくまでメインターゲットに絞ったペルソナ(ユーザー像)を作成する必要があります。
そのため、3つほどペルソナを作成するのが最適だと感じます。
▼項目例
- 名前
- 性別
- 年齢
- 職業
- 企業
- 部署
- 居住
- 収入レベル
- 家族構成(未婚・既婚)
- ライフスタイル(平日・休日)
- 購入への価値観
- 使用ツールやメディア
- ストーリー
- イメージ写真
BRISKでの取り組み
BRISKではお打ち合わせ時に、大まかなターゲットやイメージをヒアリングさせて頂いています。
お客様によって、イメージを細かくご指定頂くこともあれば、制作のほとんどをお任せいただくという事もあります。
現状、全てのお客様にペルソナを作成頂くというのは難しい状態ですが、お客様のご要望に合わせ、積極的に取り入れ制作を行いたいと思っています。
まとめ
ペルソナがなくても、サイト制作自体はもちろん可能です。
ですが、お客様と制作するものが出来るだけ近いイメージを持つことにより、出来上がるサイトのデザインやUX等大きく影響してくると考えます。
ペルソナを作成することにより、メインターゲットとなるユーザーも欲しい機能や導線が確保され、ストレスなくサイトを巡回できるようになり、結果的にサイト全体の評価につながると考えます。
ペルソナの多くはBtoC等のECサイトで設計されることが多いですが、はじめてサイトを制作される方、既存のサイトをリニューアルしたい方等サイトの規模に問わず是非試していただければと思います。