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【パターン別】写真レタッチの方法まとめ【Photoshop】

更新日:2023/09/06


写真を撮るとき、カメラの設定や撮影条件によっては良い写真を撮影することができない場合があります。
写真の色味が実際の色と異なって見えてしまったり、角度によって顔がむくんで見えてしまったりと要因は様々です。

そこで写真をより魅力的にするためには、レタッチが欠かせません。
レタッチは、写真を後から編集することで、本来の美しさを引き出すことができます。特に人物写真や風景写真など、さまざまなジャンルの写真を美しく仕上げるためには、レタッチ技術を上達させることが必要です。

この記事では、Photoshopを使用した写真のレタッチ方法をいくつかのパターンに分けて紹介します。
これらの基本テクニックを使って、あなたの写真を一段上のクオリティに引き上げましょう。

それではどうぞ!

レタッチとは

レタッチは、写真や画像を編集して改善する方法のことを指します。
通常、レタッチはAdobe Photoshopを使用して行われることが多いです。

レタッチのテクニック

レタッチでよく使うテクニックは以下の6つです。

  • 明るさの調整

    明るさやコントラストの調整により、画像の明るさや影のバランスを調整します。
    明るすぎたり暗すぎたりしている画像を補正します。

  • カラーバランス

    画像の色調を調整します。
    温かみや冷たさの感じが変わり、青みがかっている時などは青みを減らして、色合いが自然になるように調整します。

  • シャープネス

    シャープネスフィルタを使用して、画像の輪郭や細部を強調します。
    それにより画像の鮮明さを向上させます。

  • 皮膚の修正

    肌のテクスチャやトーンを滑らかにしたり、シミやシワを取り除いたりします。

  • 不要な要素の除去

    画像内の不要な要素を消去します。
    背景の物体や人物を取り除いたり、画像の一部を切り取ります。

  • 構図の調整

    画像の構図を改善します。
    トリミングや回転、リサイズを行うことでよりバランスの取れた構図にします。

レタッチは画像を美しく仕上げるために重要なスキルです。
ただし、過剰なレタッチや修正は、画像の信頼性や現実感を損なうことがあるので注意が必要です。

また、レタッチをする際は必ず編集する画像を複製しておくことが大事です。レタッチ前とレタッチ後の確認に使えますし、レタッチが失敗してもやり直すことができるためです。

レタッチが必要になる写真

まず、特にレタッチが必要になる写真は以下になります。

  • 人物写真

  • 風景写真

  • 商品写真

写真別に具体的なレタッチ方法をご紹介します。

人物写真

人物写真では、肌の質感や色ムラを整えることが重要です。
シミやしわを修正したり、肌のトーンを均一化したりします。
また、唇の自然な色味や顔の輪郭をシャープにすることも大事な部分です。

それでは、パーツ別にレタッチの方法を紹介します。

肌を綺麗にする

美しい肌は、人物写真において重要な要素です。
しかし、現実の肌にはシミやニキビ跡、しわなど気になってしまう部分があると思います。

今回はこちらの写真を使用します。

肌の傷やシミ、しわを消す

肌の傷やシミ、しわを修正するには、スポット修復ブラシツールを使います。
ほうれい線が目立つので、そちらを消していきます。

ツールバーから「スポット修復ブラシツール」を選択します。

ツールオプションバーでブラシサイズや硬さ、サンプル範囲を以下にのように設定します。

  • ブラシサイズ:傷やシミの大きさに合わせて適宜変更

  • 硬さ:0

  • 種類:コンテンツに応じる

  • 全レイヤーを対象:チェックを入れる

修正したい肌の傷やシミ、しわの近くにカーソルを合わせ、クリックします。
ツールが自動的にサンプルした範囲のテクスチャーやトーンを使って修正を行います。
クリックした箇所の周囲に合わせて自然な修復を行うため、カーソルを動かして修復範囲を拡大していきます。

これで傷とシミ、しわの修正は完成です。
修正前と修正後を見比べてみると、しわが薄くなっています。

肌のトーンや質感を調整する

スポット修復ブラシツールで傷やシミ、しわを隠しただけでは、自然な肌質にはなりません。
修正した部分の質感を元の肌とあわせる必要があります。

そういった際には「Camera Rawフィルター」を使います。
しかし、Camera Rawフィルターは画像には使えないので、スマートオブジェクトに変換する必要があります。失敗しても戻せるように画像のコピーをとっておきましょう。
メニューバーの「フィルター」→「Camera Rawフィルター」を追加します。

写真がCamera Rawで編集可能な形式で開かれます。
右側にある基本調整パネルから、以下の設定をします。

基本調整タブ

  • テクスチャ:-100 ~ -80(画像に合わせて適宜変更)

  • 明瞭度:-10 ~ -20

ディティールタブ

  • シャープ:20(画像に合わせて適宜変更)

設定が完了したら、OKを押します。
しかし、そのままだと画像全体に効果がかかってしまっているのでスマートフィルタ―のマスクを選択し、顔部分だけに効果がかかるようにします。
Ctrlキー + I(Macの場合:Commond + I)でマスクの範囲を反転させます。

ブラシツールを使用して、特定の肌の部分にマスクをかけるとエフェクトが適用されます。
これで肌を綺麗にするレタッチの完成です。

輪郭をシャープにする

撮影の角度や光源の位置関係、シャッターを押すタイミングによっては輪郭がゆがんだり、半目になってしまうことがあります。
ゆがんでしまった場合の輪郭の調整方法をご紹介します。

メニューバーの「フィルター」→「ゆがみ」を選択します。

表示された「ゆがみ」のダイアログボックスには写真の顔立ちを調整するためのオプションがあります。

例えば、「鼻」オプションを使用して鼻を少し細くしたり、「目」オプションで目のサイズを大きく調整することができます。

眼鏡の反射を無くす

写真撮影の時、眼鏡をかけていると光の反射が映り込んでしまうことがあります。
そういった反射光を消すレタッチ方法です。

今回はこちらの写真を使用します。

ツールボックスから「スポット修復ブラシツール」を選択します。
基本的に肌の傷やシミを修正する方法と同じように、付近の色をサンプル範囲に設定して反射光の部分を修正します。
白い反射光(※画像水色枠の部分)が入ってしまっているので、こちらを消していきます。
新規レイヤーを追加し、こちらに修正を反映していきます。

修正したい部分をクリックして少しずつ調整します。
修正が完了したら、レイヤーパネルで反射修正のレイヤーを選択し「不透明度」を調整して、修正の強度を微調整します。
※ここでは、不透明度80%にしています。
結果に満足したら完成です。

風景写真

撮影時の状況や光の条件などによって、背景に不要な要素や乱雑なものが映り込んでしまったり、色調が思ったように表現されなかったりすることもあります。
状況に応じたレタッチ方法をご紹介します。

不要物を除去する

今回はリードの紐を除去したいと思います。

ツールボックスから「スポット修復ブラシツール」を選択します。

不要な物体や汚れなどを除去したい修復箇所に合わせた適切なブラシサイズを設定し、リード部分を塗りつぶすようにマウスを動かします。

これで完成です。

【注意点】
スポット修復ブラシツールは、修復したい箇所の近くからテクスチャや色彩を自動的に複製します。
ただし、大きな領域や複雑なパターンの修復には限界があります。適度なサイズの不要物や汚れの除去に最適です。

空の色を変更する

今回はこちらの空の色味を明るくします。
花の色味に比べて空の色味が淡く薄く感じるので、濃い空色に変更します。

「レイヤーパネル」で背景の写真に新しい調整レイヤーを追加します。
メニューバーの「レイヤー」→「新規調整レイヤー」→「色相/彩度」を選択します。

色相/彩度のプロパティが表示されるので、色相スライダーを調整して空の色味を変更します。
今回は以下の設定にします。

  • シアン系

  • 彩度:+25(環境によって適宜変更)

こちらで完成です。

【注意点】
変更範囲が大きい場合や色味が極端に変わる場合は、写真全体のバランスを考慮する必要があります。
同じ色味が複数ある場合はレイヤーマスクを使用して変更を加えたい部分を選択することで、変更の精度を高めることができます。

食品写真

美味しそうな食品写真は視覚的に食欲をそそり、料理の魅力を引き立てます。
しかし、撮影時の照明や色調の問題によって本来の色味が十分に表現されないこともあります。

それでは、おいしそうに見える食品写真のレタッチ方法をご紹介します。

食欲をそそる色味にする

今回はこちらの写真を使用します。

メニューバーから「フィルター」→「Camera Rawフィルター」を選択します。

基本調整パネルから、以下の設定をします。

  • 色温度:+20

  • 露光量:+0.65

設定が完了したら、OKを押します。

全体の明るさが上がり、美味しそうに見えるようになりました。

湯気を出す

まず、湯気のエフェクトを追加するための新しいレイヤーを作成します。
描画モードを「スクリーン」にします。

メニューバーの「フィルター」→「描画」→「雲模様1」を選択します。
このフィルターは湯気のような模様を作り出します。
この時、描画色を白色に設定しておきましょう。

全体に白い模様がかかりました。
このままではとても湯気には見えないので、湯気のように変形させます。
メニューバーの「フィルター」→「変形」→「波形」を選択します。

数値は以下を設定します。

  • 波数:5

  • 波長:140(最小)~400(最大)

  • 振幅:10(最小)~50(最大)

より湯気に近づいたと思います。
今回はお茶碗によそられたご飯から湯気が出ているようにするので、なげわツールでお茶碗から上に向かって湯気が上がっているようにマスクをかけます。

このままだと違和感があるので、以下の設定をします。

  • ぼかし(ガウス):33Pixel

  • 不透明度:60%

これで完成です。

まとめ

このブログでは、人物写真、風景写真、食品写真とさまざまな写真のレタッチ方法をパターン別に紹介しました。
Photoshopの機能は非常に豊富であり、さまざまなテクニックやツールがありますので、ぜひ自分なりのスタイルやアイデアを追求してみてください。
写真のレタッチは繊細な作業ですが、練習を重ねることで上達します。
常に試行錯誤しながら、美しい仕上がりを目指しましょう!

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